「本当は今日って言いたいの。でもね、伊織も自覚あると思うんだけど私達かなり疲労していると思うの。だから、今夜はゆっくり休んで明日にしない?」
(明日・・・。)
律子の言葉に伊織は残念で切なそうな顔をする。
(でも、律子の言う通りかも・・・。今しちゃったらお互い持たないかも・・・。)
伊織がすぐにそう思い直す程、体に溜まった疲労感はかなりのものだった。
「うん、じゃあ・・・明日。」
「伊織、ありがとうね。」
チュッ!
お礼を言われ律子に軽く頬にキスされて、伊織は思わず目をぱちくりした。
「正直ここで、わがまま言われたらどうしようかって心配してたの。確かにまだ余力が無い訳じゃないけど、お互いの体の為を思うと良くないと思ったから。ごめんね・・・。」
(律子考えてくれてたんだ・・・。)
伊織は少し感動して胸が熱くなっていた。
「あ、ありがとう律子・・・。」
ちょっとそっぽを向いて照れながら小さい声で言った。
(全く素直じゃないんだから・・・。まあ、そこが伊織の可愛い所なんだけど。私の方が今日我慢出来るかしら・・・。)
律子の方は思わず抱き締めそうになったが、そうしてしまったら止めれるか自信が無かったので我慢していた。
「今日は目一杯休んで、明日は・・・ね?」
律子はそっぽを向いている伊織の耳にボソッと囁く。その言葉に伊織は小さく頷いた。
その後、二人は隣同士で温泉の椅子に座った。
伊織は最初にシャンプーで頭を洗い始める。
律子の方は足の指先から洗い始める。

律子がチラッと伊織の方を見ると、シャンプーが目に入っていて、桶かシャワーを探して手をワタワタと動かしていた。
(んふふっ、可愛い。全く仕方無いわね。)
少し微笑みながら律子は自分のシャワーを出して伊織の頭を優しく撫でながら洗う。
「!?」
最初はちょっとびっくりした伊織だったが、そのまま動かずに大人しく洗われていた。
(ああ、いつもは誰かに洗って貰っているのね。だから洗われ慣れているのね。)
律子は呆れ半分、感心半分で納得していた。
流し終わると、元々長く綺麗な髪が更につやを増していた。律子はうっとりとした表情で無意識に伊織の髪の毛を指ですいていた。
「あ・・・えっと・・・リンスしても・・・良い?」
伊織は律子の表情にちょっとドキドキしていたが、申し訳無さそうに聞いた。
「あっ、ごめんなさいね。」
律子は我に返ってサッと手を引いた。そして、また自分の体の方を洗い始めた。
今度は伊織の方が、リンスを髪になじませながらチラッチラッと律子の方を見ていた。泡まみれになっている律子の体は変に色っぽかった。
ゴクッ・・・
伊織は目が釘付けになって、思わず唾を飲んだ。
「・・・り・・・伊織?」
「えっ!?あっ、な、何?」
呼ばれた事に少しして気が付いた伊織は慌てて返事をした。
「背中洗うのお願いしても良いかな?」
「うん、じゃあ、私の時もお願いして良い?」
伊織は返事をしながら逆に聞き返す。
「良いわよ。じゃあ、お願いね。」
そう言って律子は伊織にボディーソープの付いたタオルを渡した。伊織の方は背中の方に椅子を持って移動して座り直した。
(綺麗な背中に色っぽいうなじ・・・。ってそうじゃない!)
思わず見惚れそうになって伊織は首をブンブン振った。そして、ゆっくり、優しく丁寧に背中を洗って行く。

「伊織、上手ね。」
律子は気持ち良くなって思わず言った。
「えっ!?そ、そう?」
何だか嬉しくなって更に一生懸命洗っていた。
少しして洗い終わって、伊織が桶に入ったお湯で背中を流す。
「じゃあ、リンスが終って背中洗うの必要になったら呼んでね。それまで私も髪洗っているからね。」
「うん。」
そこから少しの間二人は黙って居たが、律子の方が今歌っている曲のイントロを鼻歌で始めると、伊織の方もそれに合わせて鼻歌を始めた。
「律子、お願いして良い?」
「良いわ・・・よ。」
伊織に言われて向くと、泡まみれになった伊織が目の前にいた。
(自分で我慢するなんて言わなければ良かったかしら・・・。)
そう思って後悔していた。それでも、思わず背中ではなく正面から手が出そうになったが、約束した手前タオルを受け取って大人しく背中の方へと回った。
(返事が途切れたけど、どうかしたのかな?)
ちょっと様子が変な律子を伊織は不思議そうに見ていた。
背中側に回った律子は、背中を洗い易くして髪の毛首のあたりで分けていて少し見えているうなじをみて、また、手がむずむずしていた。
(ここで・・・何も出来ないの?でも、我慢・・・我慢。)
律子は目をギュット瞑り自分に言い聞かせて、背中を洗い始めた。
(スベスベして気持ち良い・・・。)
タオル越しに伝わってくる感覚に律子はちょっと興奮していた。
(んふふ。ちょっと位なら良いわよね・・・。)
内心でちょっと悪戯っぽく笑った律子は、右手の指でタオルごと首筋から腰まで背骨のラインをツーッとなぞった。
「ひゃんっ!?」
ゾクゾクきてびっくりした伊織は声を上げた。

「り・・・律子っ!」
伊織は振り向いて赤くなりながらジト目になって律子を睨む。
「背中を洗っているんだけどどうかしたの?」
睨まれた律子だったが全く物ともせず涼しい顔をして言う。
「べ・・・別に・・・。」
伊織は消え入りそうな声で答えた後、少しいじけたようにフイッと首を振るように前に向き直る。
完全に前に向き直ったのを確認した後、律子は少し舌をぺロッと出す。
その後は、普通に洗い終わって背中を流す。
二人はその後、湯船の方に移動してゆっくりと奥の方へ入っていく。
奥の方にある岩に寄り掛かって律子は空を見上げる。少し暗くなってきて星が綺麗に見える。
そんな律子を伊織はボーっと見ていた。その内少し気が遠くなってくる。
(・・・あ・・・れ?・・・)
「伊織っ!?」
律子は視線を感じて伊織の方を見ると、目の焦点が合っていなくズルズルとお湯に沈んでいく。びっくりした律子は伊織を抱え込んで、何とか湯船から上がった。
「はぁ、はぁ・・・。私も疲れてて流石に辛いわね。」
苦笑いして呟いた後、伊織の肌に擦り傷をつけないようにタオルを引いて横にさせてから急いで人を呼びに行った。


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